●56-09:職業に必要な資質とは?
<06/06/13>
●適職と思える資質
世の中には様々な職業があります。
それぞれの職業には、その職業にとって必要な資質というものがあります。
例えば営業職であれば、明るい性格や大きな声、経理職であれば数字に強い、几帳面、またお相撲さんだったら身体が大きい、女優さんであれば美人、音楽家だったら音感、リズム感がいい、などなど。
その職業にとってこの人は適職なんだと思わせる資質があるわけです。
ところがその逆も存在するわけで、高所恐怖症のとび職とか口ベタなアナウンサー、正座が出来ない落語家、リズム感の悪い黒人、几帳面なラテン野郎、女性恐怖症のイタリア人などなど、「何でこの人はこの仕事やってるんだ?」と思わせる場面に遭遇することがあります。
●実家が寿司屋
私が東京に住んでいた頃に一緒にバンドやっていた田中くん(仮名)のお父さんのお話。
田中くんのお父さんの職業はお寿司屋さん。
東京のとある下町で小さなお寿司屋さんを営んでいるのです。
自分の実家がお寿司屋さんとはナント素敵なことなんでしょう。
当時の私はものすごい貧乏でしたので、お寿司を食べることができるなんてのは、年に1回あるかないかという大イベント。
そんなある日、バンドの打上げを田中くんのお父さんのお店でやることになりました。
もう胸ワクワク、お腹グーグーです!
早速メンバーと一緒にお店に向かいました。
●魚嫌いなのー?
道すがら、田中くんと付き合いの長いメンバーが私に囁きます。
「ねぇ、知ってる?田中の親父さんさ、寿司屋のくせに生ザカナ食えねんだぜ。」
えぇえええ!寿司屋なのにお刺身食えないってこと?
そんなヤツはおらんやろ!
じゃあれかい?自分で作った刺身の味はわからんちゅーことか?
仕入れた魚が美味いかどうかもわからんちゅーことなのか?
「信じられない」という顔をして田中くんを見ると、恥ずかしそうにうつむいています。
まさかホントなのか?
そんな疑問を抱えながらお店の前に到着しました。
ガラガラと引き戸を開けて店に入ると、いました、お父さん。
●何食べてるんですか?
お父さん、カウンターで何か食べてます。
夕方を過ぎてましたので、夕食だったのかもしれません。
何を食べてるのか、恐る恐る覗いてみると、「ぇええええ!」
ナントお父さん、トースト食べてました。
寿司屋のカウンターでトーストっすよ、トースト!
しかもコーヒー飲みながら・・・。(ちなみにブラックでした)
わー!あの話は本当だったのか・・・と思いつつみていたら、トーストを完食。
するとお父さん、今度は冷凍庫を開けて何かを取り出しました。
「えぇええええ!」
お父さんが取り出したのはアイスキャンデー。
マジすか?ひょっとしてデザートすか?
そんなお父さんに驚きつつも、しばらくすると私たちのところにはちゃんと握りが次々と運ばれてきました。
これがまたちゃんとしたお寿司なんですな。
●常連さんが頼むもの
ある意味、お父さんは天才なのかもしれんと思いつつ、バクバクと握りを口に放り込んでいると、一人二人と常連さんと思われる人がやってきました。
さて常連さんはこの店で何を食べるのだろうと思っていると、まず頼んだのがビール。
しかしその後は何も注文しません。
お父さんが、「何かつまむかい?」と聞くと、
「いや、いいよ」と答え、その後に驚くべきことを言ったのです。
「今さ、そこのラーメン屋で餃子とラーメン頼んできたから」
えぇえええええ!
ここでラーメン食うんスカ?しかも餃子と一緒に?!
と驚いていると、まるでいつものことのように岡持を持ったラーメン屋さんが来て、カウンターにラーメンと餃子を置いて行きました。
ちなみにもう一人いた常連さんは、炒飯食べてました。
・・・end


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