2000/7/17(mon) 雪印とISOとIT・・・
なんだか、「部屋とYシャツと私・・・」のようなタイトルになってしまいましたが、今回はちょっと真面目なお話を少し。
雪印乳業の食中毒事件が連日新聞、TVをにぎわせています。上層部の危機管理体制、現場の品質管理意識、顧客や協力会社への責任等、同じ企業人のはしくれとして他人事ですまされない思いでTVを見ておりました。
この事件の詳細については、様々なところで取り上げられていますので、あえて触れません。
ここでは、当社にもかかわりのある「ISO」と「IT(Information
Technology:インターネットを含む電子的な情報技術」という観点からこの事件を考えてみたいと思います。

まず品質管理の問題。
当社が「ISO」を認証取得したように、食品業界には「HACCP(ハサップ)」という非常に厳しい品質管理システムがあります。
そのHACCPの運用の明暗を分けるような事例が最近ありました。
ひとつは、今回の食中毒事件。
いくらHACCPという厳しい品質管理をやっていても、運用されていなければ全く意味のないものになった典型です。何しろ手順どおりやっていないどころか、その手順さえ申請していなかったのですから・・・
そしてもうひとつは、埼玉の「ハム・ソーセージO−157検査ミス事件」です。
これは雪印とは逆にHACCPにより厳しく品質管理した結果、ちゃんとした品質記録が残っていたおかげで、保健所に対して無実であることを証明できたといえます。それがハム・ソーセージの信頼回復につながったとは、単純には言えないのですが、少なくとも国民はハム製造業者に対して同情や好意的な印象を持ったのではないでしょうか?
もし、品質記録が残っていなかったら・・・・それはもう信頼回復どころの騒ぎではないのです。

今回、品質管理のズサンさ以上に、国民があきれかえったのが上層部の対応のまずさです。
これはあきらかに社内の情報伝達が機能しない体質、風通しの悪さに他なりません。テレビを見ていて、「ずさんな対応だ!」と怒りを覚えながら、自分の会社も似たり寄ったりだと思っているサラリーマンは少なくないでしょう。
当社はそういった体質を改善する「道具」として「ISO」に続いて、「IT」に取り組もうとしています。
具体的には「建設CALS」を軸として、グループウェアを導入し、「情報の共有化」を計るのです。
グループウェアというパソコンを用いた情報管理システムは、複数の人があらゆる情報をリアルタイムで共有することを可能にする機能を持っています。
現場で起きた事故の情報を、他の現場の人や社長が同じレベルで情報を得ることが出来るのです。

しかし、ISOと同様、グループウェアもただのツールに過ぎません。
雪印にも何らかのグループウェアが採用されていたと思われます。
現場の事故情報がすぐ把握できるといっても、誰もその情報を発信しなければ意味がないのです。
「誰も情報発信なんかしないからなぁ・・・」ではなく、まずは自分から情報を発信することなのです。
受信だけしかしない人のところには、次第に新鮮で良質な情報は流れなくなってきます。
電話が当たり前になったように、カラーテレビがそうであったようにインターネットも私たちの間に驚くほどのスピードで浸透していくことでしょう。決して新しいものが絶対よいということではありません。ただ、そういった流れに乗らないことはその本人だけでなく、その人を取り巻く人達にも不便さを提供してしまう結果になります。
そして一番恐いのが、それが会社の体質となってしまうことです。
自ら情報を発信しない、新しい情報を取り入れない、他部署で何をやっているのかわからない、自分のところだけよければ等々・・・・雪印が犯した過ちを繰り返さないとはいえないのではないでしょうか?
・・・とこんなことを雪印の記者会見を見ながら考えてしまいました。
皆さんはどう思われましたか?

