当社の資材置き場の近くに、知らないうちにお蕎麦屋さんが出来ていました。正直なところ、見た目は高級そうな印象はなく、和風な印象も薄い外観です。
引き戸を開けると、玉砂利が敷かれた上に四角い石畳があり、その上に靴がいくつか並べてあります。どうやらここで靴を脱いで中に入るようです。
中に入ると、いわゆるお蕎麦屋さんのイメージはありません。どちらかというと小さな洋食屋さんという感じ。
初めて店に行った時には、上品な女性がお茶を運んでくれたのですが、日曜に行った時には若い女性になっていました。そして厨房には男性が一人。
あくまで私の想像ですが、蕎麦好きの男性がリタイア後、ご夫婦でお店を開き、日曜はその娘さんが手伝っているという感じに見えました。(違ってたらゴメンナサイ)
お店の中は4卓で14席の他に、別室があってそこはミーティングルームとして使ってもいいようです。
テーブルや椅子もよく見ると、バラバラで自宅にあったものを持ってきたんじゃないかと思うような感じです。

さて、お蕎麦ですが、蕎麦好きではあるのですが蕎麦通ではない私にしてみれば、「とても美味しい」としか表現できません。ただ私の好きな起進堂とはお店の感じも味もちょっと違う感じです。
私がよいと思ったのは、蕎麦そのものより、用意されたメニューの内容です。おそらく食通だったであろうご主人がいろいろ考えて考案されたものなんでしょう。
「鴨ごのみ」は細かい衣をまとった鴨のフライのような感じでサクっとした感触がとても楽しい一品です。
また「梅みぞれ」はサラダ感覚で食べられる、見た目にも涼しいメニューです。
温かいめにゅーに「田舎蕎麦」があって、なかにイモモチが入っています。食感がこれまた楽しい。

実は私が感心したのはメニューはもちろんですが、それ以外のことだったりします。
席につくと、まずお茶が運ばれてくるのですが、この湯のみがちょっと違う。これも想像で申し訳ないのですが、奥さんが陶芸をやってるんじゃないでしょうか?器のせいか、お茶そのものもとても甘く美味しく感じられます。
「鴨ごのみ」を頼んだ時、お蕎麦と一緒に一味が二種類運ばれてきました。「鴨せいろ」の時には、山椒と一味です。それぞれの風味をお楽しみくださいということなんでしょう。
そして最後に運ばれてくる蕎麦湯。この器がまた変わってる。通常の急須のような形ではなく、やはり陶器で、蕎麦湯というよりはスープという面持ちで置かれます。かき回すための金属のマドラーまでついています。
その他にも、さりげなく飾ってる花やカメ、絵画など、きっと話を聞けば、いろいろ考えてあるのではないかと想像するだけで、とても楽しくなってきます。
想像ばかりの話になってしまいましたが、それはこの店に何度か足を運ぶ中で、お店の人と親しくなりましたら少しずつ謎解きをしていきたいと思っています。
久しぶりに「みーつけちゃった!」と思ったお店です。

(遠藤)